日記のようなもの

都合の悪い部分はフィクションとします。

バイトバイトバイト

火曜は約1ヶ月ぶりのバイトだった。僕は今年の2月から新宿の居酒屋でアルバイトを始めた。そこは新宿駅東南口近くのビルのワンフロアをまるごと借りている店でかなりの席数があり、値段設定も少し高めだ。学生の僕が行くようなところではなかったが働く面ではそこが決め手となった。若い学生の接客は御免だった。17時から23時まで働き、着替えてタバコを2本吸えばちょうど終電の時間になる。久しぶりのバイト終え少しの達成感を覚えつつ湘南新宿ラインに乗り1時前に家に着いた。明日も明後日もバイトだ。

夏休みだからいつもより早い17時出勤にしていたから必然的に15時過ぎには家を出なければ間に合わない。いつもは学校から通っていたから30分前に電車に乗れば余裕で間に合っていたので、なぜこんなに早く家を出なければ行けないのかと憤慨した。ご飯も食べれないじゃないか。17時でシフト希望を出した自分と二度寝した自分を呪った。今日も上手くやろう。大きい店なだけにスタッフも沢山いる。人間関係が働き易さを左右する。何故かこの店は女性率が異様に高い。外国人はキッチンに回され日本人はほとんどホールスタッフになるのだがその中でも女性率が9割も占めている。女性の集団が僕は苦手だからあまり目立たないように誰に対しても腰を低く、なるべく感情を顔に出さないように努めている。それがこの店で上手くやるためのコツだ。ただ仕事は忙しい。客が多いし酒の種類も多い。インカムに慣れるのも2ヶ月くらいかかった。だけど時給が1150円と高く、シフトも割と自由に決められるから前にバイトしていた居酒屋よりはマシだった。忙しい分、時間が進むが早く感じる。あっという間に居酒屋の三連勤が終わった。明日から2日間派遣のバイトが入ってる。今度は朝からだから早く寝て早く起きなくてはいけない。

8時過ぎに起きた。外は晴れていた。梅雨が明けたらしい。急いで準備をして車に乗り込んだ。派遣のバイトは某ドラッグストアの倉庫内作業だ。このバイトに関しては純粋にお金のための労働だ。そこにはレギュラーで入っている派遣同士で仲良くしていて仕事中もふざけ合っている20代の若者がいるが彼らと連む気は無かった。僕はそういった若者を軽く軽蔑していた。人間関係を全く意識する必要のない労働だった。18時までのところ19時まで残業して帰った。明日もここの現場だから帰って早く寝よう。

この派遣のバイトは即給システムがあり労働した2日くらいに金が入る。金がすぐに必要な時などにたまに入っていたので作業は慣れていた。だから体を動かしながらついつい頭では別の事を考えてしまう。過ぎ去った昔の事を考えてしまう。

つい何ヶ月か前までの話だ。一人暮らしをしていた彼女が実家に戻ってからは僕の実家で一緒に土日を過ごすため僕は彼女の迎えと送りで40km弱の道を週末に2往復していた。僕は何度かたまには電車で来て欲しいと言ってみたが電車代が高いから行けないと断られた。ガソリン代だってタダではないんだけどと思ったけど思うだけにした。親の車だし。ガソリン代は払ってるけど、全部ではないから。でも僕が悲しかったのはお金の話ではなく気持ちの話だった。今まで何度か電車で僕の住む町まで来てくれたことはあったが僕が学生になってからはほとんど無かった。僕は彼女に会いたいから会いに行った。彼女が同じ気持ちではない事がただ悲しかった。

そんな彼女が僕と別れてから数ヶ月後には秋田の新しい恋人のもとへ新幹線を使って会いに行っているらしい。

笑っちゃうねそれ。

ねぇ君はどう?